研究科長あいさつ

岩手県立大学大学院看護学研究科は、岩手県で最初の看護学研究科として、2002 (平成14) 年 4月に博士前期課程、2004 (平成16) 年4月に博士後期課程をスタートさせました。2023 (令和 5)年3月末現在、修了生は博士前期課程151名、博士後期課程29名に及びます。修了生は看護系大学の教育研究者や高度実践看護師(専門看護師)、看護管理者、研究能力を有する看護実践者・養護教諭として、岩手県のみならず全国各地で社会に貢献しています。

社会情勢が複雑に変化する中、看護専門職に求められる場は拡大し、役割は多様化しています。人々の健康課題にどのように向き合い看護学の専門性を発揮していくのか、問われる時代となりました。岩手県立大学大学院看護学研究科では、時代のニーズに対応し、看護学の実践や学問としての発展に寄与することができる人材を育成しています。

博士前期課程では、人々の健康問題や意識の変化、医療・科学技術の進歩に対応するために、看護実践の諸活動の科学的根拠とその背景となる理論及びその応用について探究する力を養います。特に研究を通して、看護実践を改善・推進する能力と倫理観を培うことを重点とし、「実践」と「実証」を大切にした教育・研究に取り組んでいます。また、がん看護、慢性疾患看護の2つのCNS(専門看護師)コースも開設しています。

博士後期課程では、より高度で独創性、発展性のある看護研究を自律的に行います。入学後は定期的に研究の進捗状況を発表し、指導を受けながら博士論文をまとめていきます。看護学における新たな理論構築や看護方法・技術の開発により、看護実践者、看護管理者、看護教育研究者それぞれの立場で、看護学の発展に寄与できる高度な研究能力を修得します。

本大学院生のほとんどは保健・医療機関、教育機関に在職する社会人学生であり、就業を続けながら修学できるように、夜間の授業時間や長期履修制度を設けています。また、学生の個別の状況を考慮した、WEB会議や対面による研究指導を行っています。

岩手県立大学大学院看護学研究科で共に学び、看護学の未来を一緒に切り拓いていきましょう。

岩手県立大学大学院看護学研究科 研究科長 工藤 朋子


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